Department of Architecture, FaDepartment of Architecture, Faculty of Engineering, the University of Tokyoculty of Engineering, the University of Tokyo
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建築学科への進学を考えている皆さんへ

住まいから都市までを築く創造力を養い、建築・都市の設計を行う人材を育む学科です。

伊東忠太卒業設計 ▲
1 建築学科の特色

建築学の扱う範囲は極めて広く,社会とのかかわり合いも密接である。民族の遺産である古建築および集落の保存や復元,現代都市の象徴である超高層建築の開発,生活基盤となる住宅の生産や維持保全,我々の生活を脅やかす地震・火災・台風等に対する安全性の確保,快適な生活条件をつくるための冷暖房設備等の開発,そして都市の建設や再開発など,建築学は,人類が生活を営む上で欠くことのできない衣,食,住のうちの一つを分担している。建築学は,いうまでもなく建築をつくるために必要なあらゆる問題をとらえて研究する学問である。したがって,工学部に属しているが,人間生活を容れるものであるという意味で,技術的な問題の他に,社会的,経済的,心理的問題が取り扱われ,造形的,芸術的分野をも含んでいる。
すぐれた建築を完成するためには,すぐれた材料,技術,芸術的技能が必要であって,そのための研究が行われる。しかし,それらの単なる寄せ集めだけで,すぐれた建築ができるわけではない。そこで,建築学の中には,これら多くの分野をいかに総合するかという問題が含まれるのである。海外の建築界では,技術の開発・応用や材料の選択等を仕事とするエンジニアの職能と,造形を主として建築の総合を仕事とするアーキテクトの職能とが分かれ,教育課程も二分されている例が多いのであるが,わが国の場合はその両者が一体となっているのが大きな特徴である。


平等院鳳凰堂部分模型(明治時代)
平等院鳳凰堂部分模型(明治時代)▲
2 教員,講義,研究など


建築学科は、工部省工学寮から明治10年(1877年)に改称された工部大学校造家学科を端緒とする。 さらに明治19年(1886年)には帝国大学工科大学に改組、明治31年(1898年)に造家学科が建築学科と改称され、現在に至る。
現在は,建築構造学,建築環境学,建築計画学,および建築学の4大講座で構成されている。また新領域創成科学研究科の環境学専攻ならびに生産技術研究所の第五部は,建築関係として当学科と密接な関係にある。現在,専任教員としては,教授13名,准教授10名で,他に外来講師14名を加えて,教育に当っている。研究施設としては,工学部1号館に,100年を超える蓄積による図書と歴史的資料を蔵し,ここに歴史,計画・意匠関係の研究室および環境工学,建築設備,建築材料の研究室があり,環境・設備関係,材料物性関係の実験装置が備えられている。また,強度実験設備を含む構造実験室が工学部11号館にあり,ここに構造関係の研究室がある。その他,浅野キャンパスにある風洞も,建築学科が頻繁に利用している施設である。

建築学科図書室
建築学科図書室 ▲

3 カリキュラム


建築学は広い分野にまたがった学習を必要とするが,一方では個人個人の性向に応じて異なった方面の学習をすることが望ましい。そのため,必修科目は出来るだけ少なくし,履修科目は学生の自主的な選択に任せるとともに,他学科・他学部での聴講も推奨して,多様な人材の養成を意図している。時間割では,主として午前中が講義,午後が設計・演習・実験実習等にあてられている。講義は大まかにいって構造系科目,計画系科目,環境系科目に分かれる。構造系は主として構造物としての建築を扱う分野で,力学を基礎とする建築構造のほか,材料工学・構法・生産等が含まれる。一方,計画系は主として空間としての建築を扱う分野で,人間生活との対応を扱う建築計画,建築デザイン,建築史などを含む。さらに,環境系は主として室内外における物理的環境の調整機構としての建築を扱う分野で,環境工学,建築設備などが含まれる。学問の進歩にともない次第に専門分化の傾向にあるが,いずれの専門を選ぶ者も学部時代には総合的教育を受ける。

溶接実習中の様子
溶接実習中の様子 ▲
建築学科科目系統図
建築学科科目系統図 ▲

4 実験,演習、卒業論文、卒業設計


主要な講義には,それぞれ演習又は実験が附属しているが,その他にカリキュラム全体の中心として建築設計製図がある。
建築設計製図は,建築に関する総合判断と創造の技術を修得する意味で,建築学科の中では最も重要視され,全教員が指導を担当している。1ヵ月ないし2ヵ月に1題ずつ課題が与えられ,個人あるいは共同でこれを設計し,図面・模型等を制作する。講評は数名の教員が居並ぶ前で1作品ずつ行われる。

卒業論文は,4年の始めにテーマが提示され,各教員の直接の指導の下に行うが,研究室に入って大学院生との縦のつながりもでき,自分で研究をまとめる楽しみを味わう。卒業設計もまた大学生活の最後を飾る大作をつくり上げる機会であり,優秀作品には本学科第1回生の辰野金吾先生を記念して、辰野賞の銀牌が与えられる。また、2001年度より、受賞者に海外研修の機会が与えられるコンドル賞が創設された。

卒業考査はカリキュラムの総仕上げとして,学部における学習の成果を総合的に示す機会となる。

22年度卒業設計講評風景
22年度卒業設計講評風景 ▲

6 卒業後の進路


建築学科では大学院に進学する者が多く,例年60%を超えている。修士課程にあっては,専門技術者養成のために,第一線の研究とリンクした講義を受けるとともに,各教員の指導の下に専門の研究を行い,論文をまとめる。修士課程修了後の進路は,博士課程進学が約18%,建設会社が約16%,設計事務所が約25%,官公庁が約3%,住宅・不動産を含むその他が約38%となっている(2008年度)。

博士課程は専門の研究者養成コースである。大学院教員は,工学系研究科建築学専攻教員のほか地震研究所・生産技術研究所・総合文科研究科および先端科学技術研究センターの教員を含め総数34名に及ぶ。なお,1学年の学生数は修士課程約82名,博士課程約49名(2009年度,外国人を含む)であり,全国の大学卒業生に門戸が開かれている。
進学・就職先
進学・就職先▲
1号館屋上に設置された建築 環境実験装置
1号館屋上に設置された建築環境実験装置 ▲

6 社会での活躍


求人希望を組織別に分けると,官公庁,設計事務所,建設会社,その他となるが,業務内容に分けるとすれば,行政,設計,施工管理,その他となる。この内,設計事務所は設計業務を専門とするが,建設会社には,設計と施工管理の業務部門があり,官庁は行政の他に営繕関係で設計業務を行う所もかなりある。また,設計業務の中には,建物をデザインするいわゆるアーキテクトの業務と,構造設計あるいは設備設計を主とするエンジニア的な業務などがある。

この他,研究教育者として建築関係の学科を持つ大学へ,研究者として官庁または建設会社に附属する研究所へ就職するものもあるが,それらは大学院修了者に多い。

耐震性を向上させる制振ブレース
耐震性を向上させる制振ブレースの施工 ▲


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